コーヒーの歴史はヤギから始まったって本当?
カルディ伝説とは?
コーヒーの起源にはいくつかの説があります。
その一つには、なんと「ヤギがコーヒーを発見した」という伝説があるのです。
もし本当ならヤギ飼いロースターとしては大いに誇れる話です。
むかしむかし、エチオピアにカルディというヤギ飼いがいました。
ある日の夜、寝ている時間のはずのヤギたちが、元気に飛び回っていることをカルディは不思議に思います。
「何かいつもと違うものでも食べたのだろうか」そう考え、あたりを調べるカルディ。
すると、木になっている赤い実が食べられた痕跡を見つけます。
おそるおそる試してみたカルディも、みるみる元気が溢れ、ヤギたちと夜通し飛び回りました。
まさかの形で焙煎!?
後日、カルディはこの赤い実を近くのイスラム教の修道場に持っていきます。
話を聞いた修道士は「こんな木の実で元気が出るはずないだろう!」と一喝し、火の中に投げてしまいます。
するとどうでしょう。なんとも良い匂いが立ち込めます。
結局カルディの言うことが本当だと分かり、この赤い実のおかげで夜の儀式でも寝ずに乗り切れるということで重宝されたのです。
もちろん赤い実というのはコーヒーの実のことで、その実の中にコーヒー豆の元となる種が入っています。
以上がカルディ伝説というお話です。年代もバラつきがあることなどから、あくまで「伝説」ということでご理解ください。
あらためてヤギとコーヒー
とはいえヤギとコーヒー、実は切っても切り離せない関係だったりするのかもしれませんね。
うちのティピカも、実は無類のコーヒー好き。生豆も焙煎豆も、しっぽ振ってバリバリいきます。
あらゆる食べ物の中でも一番好きといってもいいかもしれません。
しかもだいたい1杯分に使う量(20g前後)食べると、満足してくれます。
自分で調節出来るなんて偉いなあと、関心です。
ヤギにコーヒー豆あげても大丈夫なの?
当店のコーヒーは焙煎前に1回、焙煎後にも1回の計2回、すべての豆を目視で選別(ハンドピック)しています。
そのため欠点豆を極力取り除き、健康を害する豆は入っておらず安心してティピカにも食べてもらえます。
「カフェインは体に悪いのでは?」というお声も聞こえてきそうですが、それは過剰摂取した場合です。
摂り過ぎない限りは問題にならず、それよりも欠点豆や焙煎不良の方が悪影響というのが当店の考えです。
普段コーヒーを飲むと頭が痛くなったり胃のむかつきが出たりする方も、当店のコーヒーは違和感なく飲めるという例は数え切れないくらい見てきました。
また、当店のコーヒーでは不思議とトイレが近くならないと仰る方もいらっしゃいます。
身体が排出したがる成分が少ないのかもしれませんね。
おわりに
たまにティピカに語りかけます。「お前の遠い祖先のおかげで、俺はこうしてコーヒー豆を焼く日々を送れているのかもしれない」と。
ペットと飼い主の関係だけではないような、なんだか不思議な気分になります。
特にこの横長の目を見ていると…
ヤギとコーヒー、切っても切り離せない関係のお話でした。